IHとガスコンロどっちがおすすめ?違いと選び方をリフォームのプロが解説

IHとガスコンロどっちがおすすめ?違いと選び方をリフォームのプロが解説

この記事では…

  • IHとガスコンロ、それぞれの特徴と注意点がわかる!
  • 使える鍋・お湯が沸く速さ・停電時など、選ぶもので変わることがわかる!
  • 暮らし方に合わせた選び方と、切り替えリフォームの注意点がわかる!

新築やキッチンリフォームのときに、「調理機器はIHとガスコンロのどちらにしよう?」と迷う方は少なくありません。どちらにも良さがあり、ご家族の年齢や料理のスタイル、キッチンの環境によって最適な答えは変わります。この記事では、越谷・浦和・墨田・日本橋を中心に年間2500件以上のリフォームを手がけるナカノヤが、IHとガスコンロの違いと選び方をプロの視点で解説します。

1. IHとガスコンロの特徴

✨
お手入れ重視
IHがおすすめ
🍳
火で調理したい
ガスがおすすめ
🛡️
安全性
どちらも進化済み

※あくまで一般的な目安です。ご家族構成やキッチンの設備条件によって最適な選択は変わります。

→ まとめ比較表はこちら / 向いている人はこちら

IHクッキングヒーターの特徴

IHクッキングヒーターは、電気の力で鍋そのものを発熱させる調理機器です。炎を使わないことが、お手入れ・安全性・室温のすべてに関わってきます。

お手入れが簡単

IHの一番の魅力は、なんといっても日常のお手入れのしやすさです。天板が平らで五徳もないため、油はねや吹きこぼれをサッと拭き取れます。ただし、焦げ付きなどは取扱説明書に沿って別途お手入れが必要になる場合があります。

IHクッキングヒーターの平らな天板

火を使わない安全性と注意点

小さなお子さまがいるご家庭や、ご高齢の方のお住まいで、ガスコンロからIHへ切り替える方もいらっしゃいます。ガスコンロでは、炎が衣服に燃え移る着衣着火に注意が必要です。IHの加熱口は炎を使わないため、ガスの炎が衣服へ燃え移る危険を避けられます。ただし、油の過熱や周囲の可燃物による火災、加熱後の天板によるやけどには注意が必要です。

コンロの火が袖に燃え移る着衣着火のイメージ
加熱後の天板と揚げ物に注意
IHは炎が見えないため、熱くなっているかどうかがわかりにくく、調理直後の天板に触れてやけどをするケースもあります。加熱後しばらくは天板が熱いことを、ご家族全員で共有しておきましょう。揚げ物は、機種で指定された鍋・油量・調理モードを守り、調理中はその場を離れないようにしましょう。

夏場もキッチンが暑くなりにくい

炎による熱が周囲に広がらないため、夏場でもキッチンが暑くなりにくいのも特長です。エアコンの風がキッチンまで届きにくい間取りのご家庭には、特におすすめです。

IHのメリット IHの注意点
天板が平らで日常の拭き掃除がしやすい 加熱後の天板が熱いことに気づきにくい
炎を使わないため、炎が衣服に燃え移る心配がない 油の過熱や周囲の可燃物による火災に注意
夏場もキッチンが暑くなりにくい 使える鍋に機種ごとの条件がある
鍋底そのものを発熱させ、効率よく加熱できる 停電時は使えない

※鍋の条件と停電時については、「2. 選ぶもので変わること」で詳しく解説しています。

ガスコンロの特徴

「お掃除が大変」「火が危ない」というイメージを持たれがちなガスコンロですが、ここ十数年で清掃性も安全性も大きく進化しています。

ガラストップでお手入れも進化

五徳やバーナーがある分、清掃性ではIHに一歩譲ります。ただし現在のガスコンロは、天板にガラストップを採用した機種が増え、昔のコンロと比べてお手入れがぐんと楽になっています。

お手入れしやすいガラストップのガスコンロ

Siセンサーで安全性が向上

2008年10月以降、家庭用ガスコンロには原則として、各バーナーへの調理油過熱防止装置と立ち消え安全装置の搭載が義務付けられています。現在の一般的なビルトインコンロやガステーブルでは、消し忘れ消火機能なども備えた「Siセンサーコンロ」が普及しています。Siセンサーコンロの主な安全機能は次のとおりです。

  • 調理油過熱防止装置:鍋底の温度を検知し、油が発火する前に自動で消火(法令で搭載が義務付けられた装置)
  • 立ち消え安全装置:吹きこぼれや風で火が消えたとき、自動でガスを止める(法令で搭載が義務付けられた装置)
  • 消し忘れ消火機能:一定時間がたつと自動で消火(Siセンサーコンロに備わる機能)

Siセンサーコンロは、油の過熱や立ち消え、消し忘れによる事故のリスクを低減します。ただし、安全装置があっても、調理中はその場を離れず、使用後は消火を確認してください。

 
ガスコンロ

※一部の卓上型一口コンロなどは、対象・仕様が異なります。

火が見える調理の楽しさ

「火が見えるからこそ安心」という方も多くいらっしゃいます。料理が好きな方からは、炎で調理することで「料理を作っている実感がある」というお声もいただきます。一方で、夏場は調理スペースが暑くなりやすいため、エアコンの風がキッチンまで届くかどうかも考えてお選びいただくと安心です。

ガスコンロのメリット ガスコンロの注意点
火が目に見えて、火加減がわかりやすい 五徳やバーナーまわりの掃除が必要
直火に対応した幅広い素材の鍋を使える 夏場はキッチンが暑くなりやすい
各バーナーに安全装置を搭載 炎が衣服に燃え移る着衣着火に注意が必要

2. IHとガスコンロ、選ぶもので変わること

使える鍋・調理器具

まず大きく変わるのが調理器具です。ガスコンロは直火に対応した幅広い素材の鍋を使えますが、土鍋・耐熱ガラス鍋など油調理に使えない鍋もあるため、コンロと鍋の取扱説明書を確認してください。IHでは、鍋の素材や形に条件があります。

IHで使える鍋

一般的なIHでは、鉄・鉄ホーロー・対応するステンレス製の鍋などが使えます。ただし、材質だけでなく、鍋底の大きさ・形状・厚さなどにも条件があるため、IH本体の取扱説明書で確認してください。磁石がつくかどうかは、見分ける目安の一つです。ガスコンロからIHに切り替える場合は、今お使いの鍋が使えるかどうかを事前に確認しておきましょう。

  • 使える:鉄、鉄ホーロー、対応するステンレスなどで、IH本体の対応条件を満たす鍋
  • 確認が必要:土鍋・耐熱ガラス・陶磁器は、使用できない機種があります。「IH対応」の表示がある場合でも、IH本体の取扱説明書で使用可否を確認してください
  • 使えない場合がある:鍋底が丸い・反っている鍋など

アルミ・銅鍋を使うならオールメタル対応IH

「IHは重い専用鍋しか使えない」と思われがちですが、現在はアルミや銅の鍋も加熱できる「オールメタル対応IH」もあります。アルミや銅の鍋を使いたい場合は、オールメタル対応IHが選択肢になります。ただし、対応する加熱口や鍋の大きさ・形状・重量に条件があるため、手持ちの鍋を使えるか事前に確認しましょう。

 
オールメタル対応IH

※オールメタル対応IHでも、アルミ・銅鍋では火力が弱くなる場合があります。また、軽い鍋は加熱中に動くことがあります。対応する口や条件は機種ごとに異なります。

お湯が沸く速さ

IHは電磁誘導によって鍋底そのものを発熱させるため、炎から鍋へ熱を伝えるガスコンロに比べ、効率よく加熱できます。ただし、湯沸かし時間は機器の出力や鍋、水量などによって変わります。

 
IHとガスコンロのお湯が沸く速さの比較

設置条件と停電時の使い勝手

毎日の使い心地だけでなく、設置に必要な条件や、停電・災害時の使い勝手にも違いがあります。

  • IH:一般的なキッチン用ビルトインIHは200Vの専用回路が必要です。停電時は使えません。
  • ガスコンロ:乾電池式で、ガスが供給され、十分に換気できる場合は、停電中も使用できます。停電時は換気扇が動かないため、窓を開けて十分に換気し、長時間の使用は避けましょう。

※地震などでガスメーターが自動遮断された場合や、ガスの供給が止まった場合は、ガスコンロも使えません。

3. まとめ比較と選び方

IHとガスコンロのまとめ比較表

ここまでの内容を、項目ごとにまとめました。

項目 IH ガスコンロ
お手入れ 日常の拭き掃除がしやすい ガラストップで改善
火災リスク 炎が衣服に燃え移る心配はない。油の過熱に注意 安全装置でリスクを低減。ただし調理中は離れない
やけど 加熱後の天板に注意 炎・五徳・天板などの高温部に注意
夏の暑さ 暑くなりにくい 暑くなりやすい
使える鍋 機種ごとの条件を満たす鍋 直火対応の幅広い素材の鍋
お湯の沸く速さ 高出力機種では速く沸かせる傾向 火力・鍋・水量などで変わる
停電時 使えない 乾電池式でガス供給と換気があれば使える

IHとガスコンロ、向いている人

IH 毎日のお掃除を楽にしたい方、小さなお子さまやご高齢の方がいるご家庭、夏場のキッチンの暑さが気になる方
ガスコンロ 炎で調理する感覚を大切にしたい方、直火対応の手持ちの鍋やフライパンを使い続けたい方、停電時の備えも重視したい方

ナカノヤでは、ガスもIHもお客さまのご要望に合わせてご提案しています。ショールームでの比較や、キッチン全体のリフォームとあわせたご相談もお気軽にどうぞ。

→ 失敗しないキッチンの選び方はこちら / キッチンの費用相場はこちら

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切り替えリフォームで確認すること

ガスからIH、IHからガスへ切り替える場合は、機器の交換だけでなく、電気やガスの設備工事が必要になることがあります。

① ガスコンロからIHへ切り替える場合
IH用の200V専用回路の新設や、分電盤・契約アンペアの見直しが必要になる場合があります。マンションでは、建物全体の電気容量や管理規約によって切り替えができないこともあるため、事前の確認が欠かせません。不要になったガス栓の処理も必要です。
② IHからガスコンロへ切り替える場合
キッチンまでガス配管が来ていない場合は、配管工事が必要です。また、ガスの燃焼には換気が欠かせないため、レンジフードの換気能力も確認しておきましょう。

→ キッチンの施工事例はこちら / IHの施工事例はこちら

4. よくある質問

Q&Aまとめ

Q今のガスコンロにSiセンサーが付いているか確認するには?

A各バーナーの中央に、鍋底に触れる温度センサー(丸い突起)があるかが目安になります。あわせて、本体の型番や取扱説明書でも、搭載されている安全機能を確認してください。安全装置の有無がわからない場合や、長年お使いのコンロの場合は、点検や交換をご検討ください。

QIHの電磁波が体に影響しないか心配です。

A日本電機工業会やメーカーは、IHクッキングヒーターの電磁波について、国際的なガイドラインへの適合に関する情報を公開しています。使用にあたっては、製品の取扱説明書に従ってください。心臓ペースメーカーなどの医療機器をお使いの方は、事前に主治医や医療機器メーカーへご相談ください。

Q光熱費はIHとガスのどちらが安いですか?

A電気・ガスの料金プランや、給湯器など他の設備の熱源によって変わるため、一概にはいえません。オール電化にするかどうかも含めて、ご家庭の契約内容をもとに比較するのがおすすめです。

QマンションでもガスコンロからIHに変えられますか?

A設備条件と管理規約を満たせば、変更できる場合があります。建物全体の電気容量や管理規約によっては変更できないこともあるため、ナカノヤでは現地調査で設備条件を確認したうえでご提案します。お気軽にご相談ください。

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執筆者

 

ナカノヤ

株式会社ナカノヤ Nakanoya Co., Ltd.
創業110年以上の歴史を誇る。
一般住宅のリフォームから設備工事を中心に官公庁の大型施設の新築・リニューアル工事まで手掛ける地元密着企業。
管工事、土木、建築、電気など、さまざまな国家資格取得者が在籍。
越谷・浦和・墨田・日本橋を中心にリフォーム工事は年間2500件以上。

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