マンションにおけるトラブル「水漏れ」。
これは水を出しっぱなしにしてしまった等、人為的なものもあれば、見えないところの配管の劣化によるものなど原因はさまざまです。
「水漏れ」が起きてしまうと、下階やその近隣に住まわれているご自宅の天井や壁にシミが出きたり、大切な家財が濡れてしまったりと、被害を生じさせてしまうため「水漏れ」は未然に防ぐことが大切です。
築20年以上が経過したマンションでは、専有部の給水・給湯管に銅管が使用されており、劣化により水漏れの危険が高まります。
水漏れの被害は給水管・給湯管の『配管更新工事』によって未然に防ぐことが可能です。
管理組合様主導で共用部・専有部の給水・給湯・排水管更新を行うこともございますが、基本的には専有部分に関しては居住している方の責任のもと、更新を行う必要があります。
また、マンションごとに構造も異なるため、ご提案内容や施工方法も変わってまいります。
今回は、マンションの給水管・給湯管の更新工事の進め方や工事内容、費用についてご紹介していきます。
- 給水管・給湯管の更新工事について知れる!
- 工事内容や概算の費用が知れる!
- 給水管・給湯管の更新工事のメリットがわかる!

マンションにお住まいの皆様、突然ですが今住んでいる大切なご自宅はどこまでが自分の所有物かご存知でしょうか?
マンションの規定にもよりますが、「専有部分」「共有部分」に分かれており「専有部分」が自分の所有物となります。
専有部分に隣接していますが、“バルコニー” “玄関”などは「共有部分」と言い、専有部分以外の建物の部分のことを指します。
主な「専有部分」は住戸部分となっており、キッチン、お風呂、トイレなど目に見えるところはわかりやすいですが、目に見えないところにも「専有部分」があります。
それは、お水・お湯の管、電気の管、ガスの管などです。
多くの場合、共有部分から「専有部分」の部屋へ続く横の管が「専有部分」となります。

その中で、水漏れ被害の原因の多くはお湯の管、「給湯管」からの水漏れです。
築年数が経過しているマンションは、給湯管に「銅管」を使用していることが多く、年数が経過するとピンホールという針で開けたような小さな穴が開いてしまい、その部分から水漏れしているというケースが非常に多いです。
給湯管のメンテナンスは難しく、なかなか簡単にできるものではないため、20年以上使用していると水漏れが発生してしまう恐れがあり、ほかの部屋へ二次被害の恐れもあります。
給水管
配水管の分岐箇所から各家庭に水を供給する管のことを『給水管』といいます。
これは居住者所有の水道管となります。
給水管は使用状況などによっては10年も経たないうちに内部に赤サビなどが発生するとされています。
▼赤サビ

赤サビが原因で、腐食やつまりなどのトラブルが引き起こされることがあります。
給湯管
給水管から送られた水を給湯器で沸かし、そのお湯をキッチンやお風呂へ運ぶのが『給湯管』です。
築20年~30年以上経過したマンションでは、給湯管に銅管が使用されていることが多いです。
こちらは劣化すると、ピンホールという小さな穴が開くことがあり、水漏れが発生する原因となります。
▼ピンホール
▼腐食した給湯管継ぎ手
クローゼットの中で水漏れ
まずはこちらの写真。

クローゼット内の壁紙(クロス)が剥がれています。
こちらは、上階のお湯の管、「給湯管」からの水漏れにより、クローゼットの中が濡れ、壁紙(クロス)が剥がれ、その影響で絨毯も一部濡れてしまった現場です。

水漏れが起きると、『濡れたところだけを交換する』ということが出来ません。
そのため、濡れた場所に関わる箇所を、広範囲にわたって、修繕をする必要があります。
これが、水漏れ被害の怖いところです。
階下が無人で気付けなく被害拡大
こちらの被害現場は、3階のマンションの一室。
お湯の管、「給湯管」から水漏れが起きていたのですが、真下の2階は人が住んでいない空き家で、水漏れに気が付かなかった、というパターンです。
そのため、何が起きたかというと天井壁紙(クロス)の中に、水が溜まってしまい、いつ水浸しになるかわからないといった、危険な状態になってしまいました。


天井裏を確認すると、水が滴っている状態。


しかし、この現場は空き家という事を考えると比較的早く水漏れに気付けた現場となります。
それでも復旧費用は100万円以上となりました。
長期にわたり水漏れし続けた空き家
こちらは水漏れの被害の中でもかなり深刻なケース。
上の階のお湯の管、「給湯管」から水が漏れていましたが、空き家ということもあり、長期にわたり気付くことができず大量の水が部屋に流れ込んでしまっていました。

そのため、家全体をスケルトンにして復旧をすることになりました。
(スケルトンとは、建物の骨組みだけを残し内装、設備をすべて作り直すこと)
こちらの復旧に掛かった費用はなんと総額1,000万円近い金額となりました。
最初は少しだった水漏れが、大きな被害に繋がっていくのです。
▼スケルトン状態にしたお部屋

先ほど述べたように、専有部からの配管の水漏れは、居住している方の責任となります。
配管から水漏れが発生してしまった場合、近隣や下階へ甚大な被害が出てしまいます。
その場合、修理費用などを負担しなければなりません。
被害が拡大し、取り返しのつかない状態になる前に、見えない部分の配管も老朽化が激しくなる前に更新工事を行う必要があります。
万が一水漏れが起こってしまった場合は、管理組合や管理会社に連絡をしましょう。
管理組合や管理会社で原因調査の手配をしてくれる場合もあれば、調査会社を紹介してもらう場合もあります。
水漏れにおける責任の所在は、先ほどお伝えしたように「専有部分」なのか「共有部分」なのかで決まります。
「専有部分」だった場合は、その部屋の所有者(居住者)が自費、もしくは個人賠償責任保険に加入していれば、その保険で修理や被害者への補償を行うことになります。
もっと詳しく検討されたい方は、こちらからお気軽にお問合せください!
簡単に言うと、既存の専有部の給水管・給湯管(銅管)を撤去し、合成樹脂管にする工事のことです。
配管更新は、自宅すべての配管を更新するため、一部壁に穴を開けたり、構造によっては水まわりの設備(お風呂など)ごと交換しなければならないケースもあります。
▼給水管・給湯管 更新工事の様子
給水管・給湯管の更新工事を行うことで、水漏れの被害を事前に食い止めることができます。
また、今まで銅管を使用していた場合、新品の配管を取り付けるため耐久年数が長くなり、衛生面も向上します。
お問い合わせいただいてから、現場調査を行い、お見積りを作成します。
お見積りにご納得いただけましたら、ご契約、近隣のお宅にご挨拶、マンションの工事申請を行い、工事となります。


配管更新のみの施工の場合、期間は約3日。
ご自宅全体の配管を更新する場合は、一部壁や床を開口して更新工事を行います。
古い配管を取り除き、新しい配管をつないでいきます。
工事中、お水の使用はできなくなりますが、夜には使用できるようになります。
開口した壁や床は塞ぎ、クロスやクッションフロアを新たに施工し、現状回復を行います。


居住していただきながら工事を行うことも可能です。
水回り設備のリフォームを行う場合はこの限りではありません。
マンションによっては、水回りの設備の交換を行わないと、給水・給湯配管の更新工事ができない場合があります。
その場合は現場調査の際にお知らせいたします。
マンションの大きさや開口数など、さまざまな要素が絡むため、マンションやお部屋ごとに異なる場合があります。
一般的なマンションの配管更新の費用は
350,000円~(税抜)※ となります。
※マンションやお部屋の構造により異なります。
リフォームの際に配管更新を同時に行うと、全体の費用を抑えることができます。
また、水回り設備を交換しないとせっかく給水管・給湯管の更新工事を行ったのに、故障や不備が出てしまった場合、さらに、現場調査やお打ち合わせをする必要がでてくるためお客様のご負担も多くなってしまいます。
そのため、給水管・給湯管の更新工事を行う場合は、お風呂やトイレなどのリフォームの同時リフォームがおすすめです。
築30年のマンションにお住まいのお客様。
水漏れがきっかけで配管更新とリフォームをご依頼いただきました。
水漏れをしているため、施工も急ぎかつマンションの場合は工事申請も必要となります。
普段リフォームを多くご依頼いただいているマンションだったため、2週間ほどで許可をいただきリフォームとなりました。
設備が老朽化してきて、給湯配管から水漏れしてきたことがきっかけで配管更新と家全体のリフォームを行うこととなりました。
マンションの配管更新工事を含む浴室、洗面所、洋室内装改修の全面リノベーションをご依頼いただきました。
造作した洗面所収納は使い勝手抜群になり、お客様も大喜びです。
マンション名 | 内容 |
---|---|
越谷市 Sマンション 様 | A棟・B棟専有部給湯管配管更新工事 |
越谷市 Kマンション 様 | 専有部給水給湯管更新工事 |
越谷市 Hマンション 様 | 連結送水管改修工事 |
越谷市 SSマンション様 | A棟・B棟 増圧給水設備工事 C棟 直結給水工事・給湯管更新工事 |
越谷市 SHマンション様 | 専有部給水給湯管更新工事 |
越谷市 Pマンション様 | 専有部給水給湯管更新工事 |
越谷市 Oマンション様 | 専有部給水給湯管更新工事 |
越谷市 Oマンション様 | 専有部給水給湯管更新工事 |
ナカノヤでは、越谷市・さいたま市を中心に50マンション1400世帯以上の配管更新工事の実績がございます。
給水管・給湯管の更新工事はマンションの構造によってご提案内容や施工方法が変わります。
水漏れの被害が発生するとほかの下階にお住まいの方へ多大なるご迷惑をおかけすることになります。
こういった専有部分の配管の更新工事についてよく理解し、被害が発生する前に工事を行うことをお勧めします。
もっと詳しく検討されたい方は、こちらからお気軽にお問合せください!