家を快適に使うためには、洗面所の機能性とデザインが重要な要素となります。
洗面所をリフォームする際、気になるのが費用のことでしょう。
この記事では、パターン別の洗面台のリフォーム相場や費用を抑えるためのポイントを紹介しています。
目次
- 1.1.洗面台本体のみを交換する費用
- 1.2.洗面台本体の交換と内装工事を行った場合の費用
- 1.3.洗面所の床を補修したり張り替えたりする際の費用
- 1.4.洗面台リフォームにオプションを付けた場合の費用
- 1.5.洗面台リフォームの工事費用
1.洗面台リフォームの費用相場
洗面台のリフォームには、洗面台の本体費用、クロスや床の張り替え、キャビネットの制作などの費用などが含まれます。
洗面台のリフォーム費用の相場は15〜25万円程度が平均ですが、必要な工事や設備の種類、広さ、素材、付加機能、リフォーム時期などによって異なります。
1.1.洗面台本体のみを交換する費用
洗面台の本体を交換する場合、サイズによって費用がそれぞれ変わります。
洗面台の設置箇所によって置けるサイズが決まっているので、事前に確認しておきましょう。
一般的な洗面台のサイズ別の費用相場は、以下のとおりです。
- 〜600mm:10〜20万円程度
- 600mm〜750mm:15〜30万円程度
- 750mm〜:20〜50万円程度
小さいサイズでシンプルな作りのものが費用を抑えられますが、反対にデザインや収納、照明にこだわれば費用は高額になっていきます。
1.2.洗面台本体の交換と内装工事を行った場合の費用
洗面所の内装工事の費用相場は6万円~10万円程度です。
そこに上記の洗面台本体の交換費用が加わるため、平均的なサイズの洗面台なら総額20万円〜40万円程度が相場ということになります。
一般的な内装工事内容としては、洗面所のクロスや床の張り替え、キャビネットの制作、タイルやエコカラットの設置が挙げられます。
1.3.洗面所の床を補修したり張り替えたりする際の費用
洗面所の床の補修・張り替え費用は、費用相場としては4万円〜8万円前後とされています。
ただし、床の補修する範囲や被害の規模によって差があり、床の下地工事が必要ない場合と必要な場合では1.5〜2倍ほど変わってくるので注意が必要です。
また、床の上に直接張り付ける重ね張りの場合は、費用が比較的安価で、3〜4万円ですむ場合が多いようです。
1.4.洗面台リフォームにオプションを付けた場合の費用
洗面台リフォームにオプションをつける場合、追加で費用がかかります。
例えば、洗濯機パン(洗濯機を置く受け)の設置には1.5万円〜3万円程度、トールキャビネットを設置する場合は6万円〜8万円程度、ウォールキャビネットには2万円〜3万円程度、蛍光灯からLED照明への交換には2万円〜5万円程度が相場となります。
1.5.洗面台リフォームの工事費用
洗面台のリフォームにかかる費用は、基本工事費用と内装費用に分かれます。
基本工事費用は、洗面化粧台を交換して取り付ける場合、12万円以上が相場です。
内訳は、洗面化粧台の組み立て設置費が約2万円、給排水管工事費が約1.5万円、電気配線工事費が約5千円、既存の洗面化粧台の解体処分費が約2万円程度、内装費用が約6万円程度が目安となります。
しかし、既存の洗面台をはずしたら壁や床がカビで傷んでいて、その補修の内装費が追加で発生するというケースも少なくありません。
規模によっても異なりますが、そういった場合は3万円前後の費用を見込んでおきましょう。
2.【予算別】洗面台をリフォームした場合の事例4選
洗面台をリフォームした場合の事例を、費用別に分けて3つご紹介します。
2.1.10万円〜20万円未満の洗面台リフォーム
10〜20万円程度の費用で洗面台のリフォームを行える事例をご紹介します。
機能の充実した洗面台を導入しようとすると高額になりますが、最低限の機能のものであれば、洗面台交換とクロス・クッションフロアの張り替えを合わせて20万円以下の予算でも可能です。
小規模な洗面所リフォームであれば、1日程度の工数で完了させることも可能なので、コストも時間もかけずに洗面所をリフォームしたい場合はこの程度の予算を想定しておくとよいでしょう。
2.2.20万円〜50万円未満の洗面台リフォーム
20万円〜50万未満の予算で洗面所のリフォームを行う場合、洗面台の交換と内装を一新できます。
30万円を予算とすると、ある程度の機能を備えたミドルグレード程度の洗面台が工事費込みで12万円程度、床や壁のタイル張りや塗装、照明器具の交換などの内装リフォームで18万円程度、というイメージになります。
もちろん、洗面所の広さやこだわりポイントによって内訳は変わってくるので、各々の状況に応じて検討してみましょう。
2.3.50万円以上の洗面台リフォーム
50万円以上の費用になると、洗面所の機器や内装もグレードの高いものや、カスタマイズが可能なものを選択できるようになります。
機能やデザイン面でも幅広い選択肢が出てくるので、洗面所にこだわりたい人は50万円以上の予算を見込んでおくとよいでしょう。
ただし、上を見ればキリがないのも事実です。
例えば、「システムタイプ」の洗面台の中心的な価格は20~60万円と幅広く、またバリアフリー仕様にすると50万円以上の費用がかかる場合があるため、想定以上に費用をかけすぎないようにするよう注意が必要です。
3.洗面台のリフォームはどこに頼むべき?依頼先別の費用を紹介
洗面台のリフォームをする際には、自分に合った依頼先を探すことが重要です。
以下では、リフォーム依頼についての考え方や依頼先別の費用について解説してきます。
3.1.洗面台のリフォームは自分でやるべきではない
洗面台のリフォームはDIYで行うこともできますが、専門的な知識と技術が必要です。
特に水回りは、熟練したプロの施工が必要な場合が多く、自分でリフォームを行おうとすると、商品選定ミス、施工不良、商品や宅内の破損、ケガの要因となることがあります。
プロの業者は当然リフォームに必要な設備や工具を揃えており、作業も迅速かつ正確に行うことができます。また、業者によっては保証期間がついているため、トラブルがあった場合でも迅速かつ安心して対応してもらうことができます。
洗面台は日常生活に密接に関わる場所なので、DIYに自信のある人でもプロに任せることを強くおすすめします。
3.2.水回り設備の専門業者に依頼した場合の費用
洗面台の交換のみであれば、水回り設備専門業者に依頼するのがおすすめです。
メーカーやホームセンターに依頼する場合、工事は外注されるケースが多く、その分費用を高く設定されがちです。
水回り設備の専門業者に直接依頼することで費用が抑えられ、また自ら工事業者を選べる分、リフォームを任せるのも安心です。
3.3.専門店に依頼した場合の費用
洗面所全体の内装も含めてリフォームしたい場合は、専門店がおすすめです。
専門店に洗面台リフォームを依頼する場合、自由度の高いリフォームが可能です。
洗面台の機能性やデザインにこだわりたい場合、多彩なメーカーや規格の中から自由に選択することができます。
また、専門店は常駐の大工や職人がいるため、リフォーム中のハプニングや計画変更にも柔軟に対応することができます。
施工後のアフターフォローも行ってくれる場合が多く、安心して依頼することができます。
ただし、洗面台の交換に関しては一般的に水回り専門業者よりも専門店のほうが費用は高くなる傾向にあるため、リフォームの範囲をよく見極めて判断しましょう。
4.洗面台のリフォーム費用を安くする方法6選
洗面台リフォームの費用を抑えるためには、以下の6つのポイントに注意することが大切です。
4.1.システムタイプの洗面台を選ぶ
洗面台には、一体型の「ユニットタイプ」と、自由に組み合わせができる「システムタイプ」の2種類があります。
ユニットタイプ
全体を交換する場合、商品本体にかかる費用を抑えられるのはユニットタイプです。
15万円以下に抑えられるお手頃さで、サイズ展開も豊富でほとんどの家庭の洗面所に合わせられます。
ただし、デザインはあまり選べないため、見映えはある程度妥協する必要があります。
システムタイプ
一方、システムタイプはカウンターや洗面ボウル、キャビネットを自由に組み合わせられますが、その分高額になります。
予算としては40万円はみておいたほうがいいでしょう。
リフォーム費用を抑えたい場合は、極力ユニットタイプを選ぶようにするのがおすすめです。
4.2.洗面台のグレードを低くする
洗面台はグレードによっても大きく価格が変わります。
基本的な洗面台機能を持ち、シンプルで使いやすいデザインが特徴のローグレードの洗面台なら、10万円から15万円程度で購入できます。
ミドルグレードの洗面台は20万円から30万円程度が目安。三面鏡になって収納も充実するなどローグレードに比べて使い勝手が向上するほか、高級感も感じられるデザインのものが多くあります。
ハイグレードの洗面台になると、機能性もデザイン性もさらに高くなりますが、30万円程度から50万円を超えるものまで、かなり高価になります。
費用を抑えるためには、自分の必要性に応じた最低限の機能のグレードのものを選ぶようにしましょう。
4.3.洗面所の内装工事も同時に行う
洗面所全体をリフォームする場合は、できるだけ洗面台と洗面所の内装工事を同時に行うことがおすすめです。
もちろん、その分一度にまとまった費用は必要になりますが、別で行うと洗面台取り外しや再施工などの工数が増えるため、合計すると余計な費用がかかることになります。
洗面台の交換と内装工事を同時に行うことで、効率的に作業ができるため、その分工事費を抑えることができます。
また、内装材を一括で購入することで割引価格が適用されることもあるため、お得に工事を依頼できるよう、業者に相談してみると良いでしょう。
4.4.工事費用の安い業者を選ぶ
洗面台のリフォーム費用を抑えるためには、業者の選定も重要になります。
ただし、安さだけに惹かれて信頼性の低い業者を選ぶと、後々トラブルが起こる可能性があります。
口コミや評判なども参考にしながら、信頼できそうで、費用対効果の良い業者を選ぶようにしましょう。
4.5.リフォーム減税制度や補助金を活用する
洗面台のリフォームには、リフォーム減税制度や補助金を活用しましょう。
要介護認定されている介護保険の被保険者が居住する家であれば、介護保険制度の利用でリフォーム費用の5万円程の補助を受けることができます。
リフォーム費用を一括で支払った場合は、リフォーム内容により最大20〜50万円の所得税控除を、リフォーム費用としてローンを借りた場合は、リフォーム内容により5年間で最大62.5万円の所得控除が受けられます。
ただし、同居対応やバリアフリー改修目的であることなどが条件となり、リフォーム工事を行った翌年の3月15日までに税務署へ確定申告を提出する必要があるため、利用前にはしっかりチェックしておくようにしましょう。
4.6.洗面台のサイズ変更や内装を大幅なリフォームはしない
洗面台のサイズ変更や内装の大幅なリフォームには、配管や壁の移動や補修、あるいは床や壁の一部切り抜きなどの作業が発生したりと、想像以上に大規模工事になり、費用が大きく膨らむことがあります。
リフォームの目的にもよりますが、費用を抑えたいならできるだけ既存の配管や壁の位置、既存の洗面台サイズに合わせたリフォームにとどめるようにすると良いでしょう。
5.洗面台のリフォームは依頼先や依頼内容によって変わる
洗面台のリフォームは、依頼先や依頼内容によって大きく費用が異なります。
例えば、洗面台の交換や、水栓や排水口などのパーツの交換であれば、比較的安価に済む場合もありますが、床や壁などの内装工事を含む大掛かりなリフォームであれば、費用が高くなる傾向にあります。
さらに、洗面台のデザインや機能性にこだわれば、その分また費用は大きくなります。
リフォーム業者の選定も、リフォーム費用に関わってきます。
価格だけでなく信頼性や施工実績、アフターケアなどを考慮することで、長期的に見た費用対効果を高めることにつながるでしょう。
自分にとって必要なリフォーム内容を十分に吟味して、納得のいく洗面台リフォームを実現してください。