トイレが綺麗で使いやすいことは、快適な暮らしのために重要な要素です。
しかし、リフォームの費用については気になるところですよね。
この記事では、トイレリフォームにかかる費用の相場を工事別に紹介するとともに、コストを抑える方法についても解説していきます。
1.トイレリフォームの費用相場とは？
トイレリフォームには、トイレの本体購入、リフォーム工事、トイレの処分などの費用がかかります。
人生のうちで何度もリフォームをする機会のある人も少ないはずなので、費用の相場感はなかなかわかりませんよね。
トイレリフォームの費用相場は、トイレの種類や施工範囲、周辺環境などの条件によって大きく変わります。
2.トイレの本体費用の相場
トイレリフォームにおいて最も大きな費用となるのが、トイレ本体の費用です。
トイレ本体は、組み合わせトイレ、一体型トイレ、タンクレストイレの3種類に分けられます。
それぞれについて、費用相場を見ていきましょう。
2.1.組み合わせトイレの費用の相場
組み合わせトイレは、便器・タンク・便座をそれぞれ組み合わせて構成されたトイレのこと。
費用相場は本体代が6万円〜25万円、工事費が2.5万円〜5万円で、合計で8.5万円〜30万円程度になります。
一体型トイレやタンクレストイレと比べてかなりリーズナブルなので、予算の都合がある場合におすすめです。
また、組み合わせトイレなら便座を交換できるため、好みの温水洗浄便座を取り付けたり、便座が壊れた場合には便座だけを取り替えたりと、柔軟性が高いのもメリットです。
2.2.一体型トイレの費用の相場
一体型トイレは、便器・タンク・便座が一体となった形のトイレ。
一体型トイレの本体代相場は、20万円〜28万円、工事費用相場は2.5万円〜5万円で、合計費用相場は22.5万円〜33万円となります。
掃除しやすく、スッキリとした見た目が特徴的ですが、便座が故障した場合にはトイレをまるごと交換しなければならないため、修理や交換が必要な場合は注意が必要です。
2.3.タンクレストイレの費用の相場
タンクレストイレは、文字通り背面にタンクがなく、水道から直接水を流すタイプのトイレです。
トイレ本体代の相場は25万円〜37万円程度で、工事費用の相場は2.5万円〜5万円程度なので、おおよその合計費用相場は27.5万円～42万円程度となります。
最新モデルが多く、スタイリッシュで多機能なタイプを選ぶことができるタンクレストイレ。
奥行きがないトイレでも設置できる上、見た目もスッキリしますが、その分コストは大きくなります。
また、タンクありに比べ水圧が弱いケースが多かったり、一体型トイレと同じく故障した際に便座のみを交換することができないというデメリットもあるため、選ぶ際にはよく検討するようにしましょう。
3.トイレの内装を変える場合の費用相場
トイレの内装を変える場合には、床の張り替え、壁紙の張り替え、トイレ本体の張り替え、排水管の修理・清掃、電気工事などを行うことになります。
トイレの内装を変える場合の費用相場や注意点について、詳しく見ていきましょう。
3.1.トイレ本体と床の張り替え費用の相場
トイレの床やトイレ本体を替える場合の費用相場は、だいたい7万円〜25万円程度。
内訳は以下のようになります。
- トイレ本体の交換：8.5万円〜42万円
- 床の張り替え：2万円〜10万円
トイレ本体を替える場合は、前章でも書いた通りトイレの種類によって費用が大きく変動します。
組み合わせトイレの一部の部品のみの交換であれば、これよりもローコストに抑えられることもあるでしょう。
床については、材料によっても費用が異なります。
例えば、人造大理石のフローリングを使用する場合は2万円〜3万円/㎡、タイルを使用する場合は3万円〜5万円/㎡程度の費用がかかるとされています。
3.2.トイレ本体と床と壁紙の張り替え費用の相場
トイレの本体、床に加えて壁紙を張り替える場合の費用は、8万円〜30万円程度が相場。
内訳としては以下のようになります。
- トイレ本体の交換：5万円〜15万円
- 床の張り替え：2万円〜10万円
- 壁紙の張り替え：1万円〜5万円
壁紙も床と同じく、素材や厚みによって変動があります。
きれいに仕上がりやすい厚めの生地がおすすめなので、予算との兼ね合いで検討してみてください。
3.3.トイレリフォーム時の工事費用の相場
また、トイレリフォーム時には、その他の費用も必要になる場合があります。
たとえば、配管や排水管の修理・清掃、電気工事、クロスやフローリングの張り替えなどです。
トイレリフォーム時の工事費用の相場をまとめると、下記のようになります。
- トイレ本体の交換：8.5万円〜42万円
- 床の張り替え：2万円〜10万円
- 壁紙の張り替え：2万円〜5万円
- 配管工事：5万円〜10万円
- 電気工事：3万円〜5万円
すべての費用を上乗せしていくことで、想像以上にコストが膨れ上がることもあるため、上記を参考にしながら、全体の予算や希望内容など計画を立てていきましょう。
4.【要注意】トイレリフォームの費用が高くなる3つのケース
トイレリフォームの費用は、工事内容やリフォームの規模によって異なりますが、特に費用が高くなりがちなケースがあるので、事前に確認しておくと良いでしょう。
4.1.和式から洋式トイレに変更する場合
和式から洋式に変更する場合、通常のリフォームと同じように既存の便器や床などの解体・処分のほかに配管の移動や出入り口の段差の調整などが必要になり、費用が高くなる傾向にあります。
場合によっては、さらに給排水管の移設やコンセントの設置工事などが重なることもあり、思わぬ高額リフォームになる場合があるので注意が必要です。
4.2.トイレの設置や撤去に電気工事が必要になる場合
トイレにウォシュレットや照明、暖房機能などを取り付ける場合には、施工前の環境次第では電気工事が必要になることがあります。
当然ながら、そうなると工事量が増えるため、費用が高額になります。
さらに注意したいのは、設置だけでなく撤去にも電気工事が必要になるケースがある点。
トイレのリフォームをする際には、事前に電気工事が必要かどうかを確認し、見積もりに含めてもらうことが大切です。
4.3.タンクレストイレと手洗いを同時に設置する場合
タンクレストイレは便器に水を送り込むための機構が複雑であり、その分費用が高くなる傾向があります。
さらに、タンクレストイレを設置する場合には、手洗い器も別途設置することになり、水回りの工事が必要なケースもあるため、より高額になりがちです。
タンクレストイレを選ぶ場合は、手洗い器を設置するのか、設置するならどんなものを選ぶのかについてもよく考えておくようにしましょう。
5.トイレリフォームの費用を抑える4つのポイント
ここまでご紹介してきた通り、ひと口にトイレリフォームと言っても様々な要素があり、それぞれの費用が積み上がるとそれなりの金額になってしまいます。
ここからは、トイレリフォームの費用を抑えるため覚えておきたい3つのポイントを解説します。
5.1.トイレ本体の購入費用を抑える
トイレリフォーム費用を抑えるために、トイレ本体の種類だけでなくグレードによっても費用が変動することを知っておきましょう。
ハイグレードモデルは機能性が高いので魅力的に映るかもしれませんが、本当に自分や家族にとって必要な機能かよく検討しましょう。
最近のものであれば、スタンダードなモデルでも暖房便座や洗浄ノズルなどの機能がついており、それで十分という人も多くいます。
グレードによって30万円程度の価格差があることもあるので、自分に必要最低限の機能を見極めた上でグレードを選ぶことで、リフォーム費用の節約につながります。
5.2.リフォーム補助金や助成金を利用する
トイレリフォームを行うにあたって、自治体からの補助金や助成金が活用できることがあるので、実施前には一度確認してみるとよいでしょう。
省エネタイプへの交換や介護のためのリフォームに使えるものなど目的に応じた補助金や、リフォームそのものに対して下りるものもあります。
都道府県単位、市区町村単位でそれぞれ補助対象や条件が異なるので、各自治体のホームページや窓口で確認してみましょう。
確定申告が必要となるため多少の手間はかかりますが、補助金とも併用できる場合があるため、費用を抑えるためにぜひチェックしておきましょう。
5.3.複数のリフォーム業者で相見積もりを取る
リフォーム業者の選択は、リフォームの成功につながる大切なポイントです。複数の業者から相見積もりを取ることで、適正な価格設定を知ることができ、信頼できる業者の選定にもつながります。
相見積もりを取る際には、以下の点に注意しましょう。
- 価格だけでなく、工事の内容、費用の内訳、使用する設備のグレードが見合っているかも確認する
- 信頼できる業者かどうかの口コミを確認する
また、複数の業者から見積もりを取る際には、できるだけ同じ工事内容について見積もりを取るようにしましょう。
工事内容が異なると当然ながら見積もり金額も変わり、比較検討がしづらくなります。
見積もり対応の過程で、信頼できそうな業者かについても見極めるとよいでしょう。
工事そのもの以外にも、アフターフォローの充実度などもチェックしておきたいところ。
自分に合った業者を選ぶことも、満足度の高いリフォームを実現するポイントになるはずです。
6.トイレのリフォームをするときは費用の相場を理解しておこう
トイレのリフォーム費用は、トイレ本体の種類、床や壁、各種工事の有無など、リフォーム内容によって大きく異なります。
和式トイレから洋式トイレへの交換、手すりの取り付けなど、特殊な工事が発生する場合にも費用が上がることをよく認識しておきましょう。
上記でも述べたように、トイレリフォームにかかる費用は、リフォーム内容によって異なりますが、目安としては以下のような金額帯になることが多いです。
- トイレ本体の交換：8.5万円〜42万円
- 床の張り替え：2万円〜10万円
- 壁紙の張り替え：1万円〜5万円
- 配管工事：5万円〜10万円
- 電気工事：3万円〜5万円
また、トイレリフォーム費用は、地域やリフォーム業者によっても異なるため、地元の複数業者から見積もりをとって確認することも大切です。
トイレ環境は、家で快適に過ごすために重要な要素。家族が納得できるトイレリフォームにするためにも、必要な工事を適正な価格で依頼できるように、しっかり準備しておきましょう。
