
内装リフォームは、住まいの美しさや機能性を向上させる上でとても重要ですが、失敗を避けるためには注意が必要です。
この記事では、主に内装リフォームにおいて人気が高い壁と床のリフォームを行う場合の種類や費用相場、そしてリフォームを検討する際の注意点についても解説していきます。
目次
4. 内装リフォームを行うタイミングの目安
5. 内装リフォームを実施する流れ
6. 内装リフォームを行う際の5つの注意点
1. 内装リフォームとは?
内装リフォームは、室内の壁、天井、床などを初め、家の中を全部または一部をリフォームすることを指します。
2. 壁のリフォームと費用相場
室内の壁リフォームは、様々な方法があります。
壁の補修、壁紙の張り替え、新しい壁材の取り替え等々、その内容は多岐にわたります。
最近では防音を目的とした内装リフォームも人気を博しています。
ここでは、壁リフォームの基本的な方法とその費用について解説します。
2.1. クロス(壁紙)の張り替え
室内の壁リフォームは、様々な方法があります。
壁の補修、壁紙の張り替え、新しい壁材の取り替え等々、その内容は多岐にわたります。
最近では防音を目的とした内装リフォームも人気を博しています。
ここでは、壁リフォームの基本的な方法とその費用について解説します。
室内の壁リフォームといえばまず思い浮かぶのが、クロス(壁紙)の張り替えです。
壁紙の色やデザイン、素材を変えるだけで部屋の雰囲気は大きく変わります。
また、壁の汚れや黄ばみが気になる方にとっては、クロスを張り替えるリフォームはぴったりです。
リフォームの費用は、クロス自体の費用と工事費用で決まります。面積が広い場合や形状が特殊な部屋では、2~3日の工事期間を見ておくことがおすすめです。
クロス張替えリフォームの費用を大きく左右するのがクロス自体の単価ですが、量産品クロスと1000番台クロス(量産以外)とで相場が変わってきます。
量産品クロスへの張り替え
量産品クロスは基本的な機能を備えたシンプルな壁紙です。
トイレリフォームでは、商品代と工事費を含めて4万円から張り替えが可能です。
1000番台クロスへの張り替え
一方、1000番台クロスは消臭機能などを持ち、色や柄が豊富な壁紙です。
その名の通り、金額は量産品クロスよりやや高くなります。
1トイレリフォームでは、商品代と工事費を含めて5万円から張り替えが可能です。
安い業者では、クロスを剥がし、下地処理を行い、クロスを貼るといった単価が含まれていないことが多いですが、
しっかりとした会社はクロスを剥がして、下地処理をしたうえで、クロスを貼っているため単価が高くなります。
クロス(壁紙)を張り替える場合は、そういったしっかりと下地処理をしている業者を選びましょう。
2.2. 防音
音は生活にとって重要な要素です。
しかし、音が外部から侵入したり、自宅から漏れたりすると問題になることもあります。
その主な経路の一つが壁であり、壁のリフォームをすることで防音効果が期待できます。
本格的な防音まではいかなくとも、
外から聞こえる音や生活騒音を減らすことを目的とした壁のリフォームでは、
例えば、「遮音シートを貼る」「内窓を追加する」などの方法があります。
遮音シートを貼る
遮音シートは壁に張ることで、音の侵入や漏れを防ぐ役割を果たします。
クロスの上にブラスタ(石膏)ボードを張り、その上から遮音シートを取りつけるのが一般的です。
6畳間の壁一面のリフォーム費用は、遮音シートを使用した場合約12万円となります。
防音対策として一定の効果を見込める上に、工期が短く、比較的安価に工事が可能です。
内窓の追加
内窓とは、既存の窓の内側に追加設置する窓のことを指します。
内窓を設置することで、窓と窓の間に空気層が形成され、音を吸収し防音効果を高めることが可能です。
内窓の設置費用はサイズにより異なります。
小窓の場合は1ヶ所につき5万円から10万円程度、中窓の場合は10万円から15万円程度が目安となります。
3. 床(フローリング)のリフォームと費用相場
内装リフォームの中でも床のリフォームは、住まいの快適さを大きく左右します。
床をリフォームする場合、床材の種類、面積、工法や既存の床の状態によってリフォーム費用は大きく変わります。
今回はフローリングを張り替える場合、畳からフローリングへの変更をする場合、畳張り替えの場合を中心に解説します。
3.1. フローリングの張り替え
フローリングは無垢材と集成材という2つの主要な種類があります。
それぞれの特徴と費用相場について見ていきましょう。
集成材フローリングへの張り替え(上張り)
集成材フローリングは接着剤で小さな木材を貼り重ねたもので、木材の反りやひび割れが少なく取り扱いやすい商品です。
国の品質保証であるJASの認定を受けているため、品質のばらつきが少ないというメリットがあります。
集成材フローリングは比較的安価で、6畳の部屋でのリフォーム費用相場は10万円〜15万円程度となります。
デメリットとしては、木が持つ本来の質感や温かみに欠けることや、何十年と経過した集成材フローリングは接着剤が弱くなり、床がフワフワと浮いた状態になることもあります。
無垢材フローリングへの張り替え(上張り)
無垢材フローリングは切り出した木材をそのまま床材として使えるように加工し、乾燥させたものです。
冬場の寒い時期でも冷気が伝わりにくく、冷えを防ぐ効果があるという特徴があります。
また、傷や汚れが床に馴染みやすく、経年変化を楽しめるという魅力があります。一枚板で出来ている無垢材を使用することで、部屋全体に上質感を演出することができます。
無垢材は集成材に比べて費用が高く、6畳の部屋でのリフォーム費用相場は15万円〜30万円程度となります。
無垢の場合は季節により伸縮があり、音鳴りがすることがあります。
3.2. 畳からフローリングへの変更
畳からフローリングへの張り替えをすると、掃除やお手入れがしやすくなり、介護やバリアフリーに向いているというメリットがあります。
ただし、この場合は下地の高さを揃えるための作業が必要となり、張り替え費用は比較的高くなります。
費用相場は、6畳の部屋で20万円以上となります。
畳を剥がした下地の状態や仕上げ材によっては、さらに10万円前後の費用がかかる可能性もあります。
3.3. 新しい畳への変更
畳のリフォーム方法は新調(交換)、表替え、裏返しの3種類があります。
国産品と外国品のものでは費用が大幅に異なります。
最も費用がかかるのは新調(交換)で、費用は基本的に何枚の畳を使ったかによって決定します。畳を新調する場合の相場料金は国産品で1畳1万円〜2万円までと幅広く、畳のグレードによって大きく異なります。
3.4. 床暖房を入れる
床のリフォームでは床暖房を入れるという選択肢もあります。
戸建てに限らずマンションでも可能です。
床暖房は大きく分けて電気式と温水式の2種類があり、それぞれで費用相場が異なります。
電気式の床暖房を入れる
電気式の床暖房は、床下に電熱線を組み込んだパネルを設置する方式です。
場合によっては1日で導入できるというメリットがありますが、
光熱費が高くなりやすいため、キッチンや脱衣所などで一時的に使いたい場所に向いています。
電気の容量が必要になるため、分電盤のチェックが必要になります。
温水式の床暖房を入れる
温水式暖房は、床下に通したパイプにガスや電気・大気熱などで温めた水を流す方式です。導入費用は電気式に比べて高くなりますが、ランニングコストは低めです。
そのため、リビングやダイニングなどで広い面積で長時間使う場合に向いています。
さらに、床暖房専用のヒートポンプや給湯器の設置も必要になります。
4. 内装リフォームを行うタイミングの目安
内装リフォームのタイミングは、汚れや傷み具合を基準に検討すると良いでしょう。
一般的に、クロスの張替え時期の目安は約10〜15年とされていますが、
特に壁や天井のクロスは、部屋の印象を決める大事なポイントです。
色褪せや汚れが目立つようになってきたら、リフォームを検討し始める時期と言えます。
床材についても、変色、傷、凹み、きしみなどが出てきた場合にはリフォームを検討する時期かもしれません。
フローリングの張替えは約15〜20年、畳の張替えは約6〜10年が一般的な目安です。
しかし、内装は日々の生活で目にしている箇所のため、劣化に気付きにくいという側面もあります。
そのため、使用年数を基準にリフォームのタイミングを自分で決め、定期的に状態を確認することが大切です。
早めのリフォームをすることで住まいの長寿命化にもつながります。
5. 内装リフォームを実施する流れ
内装リフォームを行うときは、具体的な計画から完成まで、以下のような流れで進めていきます。
① 内装工事の内容を決める
まずは何を改修するのか、不便な部分や新たに欲しい機能を洗い出します。具体的にどの部分をどのようにリフォームしたいのかを考え、自身の要望を明確にします。
② 業者を探して現地調査をしてもらう
次に、信頼できるリフォーム業者を探し、現地調査を依頼します。ここでは、リフォームしたい部分や要望を具体的に伝え、可能な範囲や必要な作業についてのアドバイスを受けます。
③ 見積もりを検討・決定する
業者から提出された見積もりを確認し、自分の要望が適切に含まれているかチェックします。疑問点や不明な点があれば、見積書の段階で詳しく問い合わせ、納得のいく説明を求めます。ここでしっかり理想とするリフォームと予算がマッチしているかを確認します。
④ 着工・引き渡し
契約が完了し、リフォーム工事が始まれば、あとは完成を待つのみです。しかし、工事期間中も業者とのコミュニケーションは重要です。定期的に現場を訪れ、作業の進行をチェックすることで、自分の要望が正しく反映されているかを確認しましょう。
これらの流れを踏まえ、計画的に進めればスムーズな内装リフォームを行うことが出来ます。特に大規模な内装リフォームであれば、事前の準備と確認が成功の鍵となります。
6. 内装リフォームを行う際の5つの注意点
ここでは、内装リフォームを成功させるための5つの注意点を解説します。
6.1. 管理会社やオーナーへ確認する(賃貸の場合)
賃貸物件でリフォームを行う場合は、管理会社やオーナーに事前確認を行うことが必須です。
リフォーム範囲は物件オーナーの意向で変わるため、無断で進めると原状回復を求められ、リフォーム費用が無駄になることもあります。
契約書の確認とともに、オーナーや管理会社との事前確認をしっかり行いましょう。
6.2. アレルギーが発生しない素材か確認する
リフォームに使用するクロスや床の素材には、アレルギー物質を含むものも存在します。
これらを使うと、せきやくしゃみ、喘息などの健康問題を引き起こしたりすることもあるため、注意が必要です。
自分がどのようなアレルギー物質に反応するか、はっきりしていない場合もあるため、アレルギー物質を発生させる素材は最初から避けて素材を選びましょう。
6.3. 工事期間と内容を事前に把握する
リフォーム期間中は、リフォーム箇所への出入りが制限されたり、壁や床の張り替えであれば家具や荷物の移動が必要なケースも多くあります。
また、大規模リフォームの場合は、長期間家に住むのが難しくなってしまうため、一時的な仮住まいが必要になることもあります。
こうした工事前の準備をスムーズに行うためにも、リフォームの詳細と期間を事前に把握し、必要な準備を段取りしておくことが重要です。
6.4. DIYは難易度が高いことを理解する
リフォーム費用を抑えるために、部分的にDIYを検討する場合もあるでしょう。特に壁や床などの場合、専門的な電気工事や水道工事などが不要なため自分で行おうと考える方も多いリフォームかと思います。
しかし、DIYのリフォームは、手間と時間がかかること、専門知識が必要なことを理解した上で進めるべきです。
不安な方は、専門的なスキルと経験を持つ業者に依頼することで、結果的にコストを抑えることができます。
6.5. リフォーム業者は複数社を比較する
内装リフォームの業者選びは、料金だけでなく、サービスの質や信頼性も考慮する必要があります。
1社だけに依頼せず、複数の業者から見積もりを取り、比較することが大切です。
同じ素材でもグレードによって費用は異なりますし、各社の提供するサービスも異なるため、比較を怠ると高額な費用を支払うことになる可能性があります。
また、複数の業者から見積もりを取る際には、できるだけ同じ工事内容について見積もりを取るようにしましょう。
工事内容が異なると当然ながら見積もり金額も変わり、比較検討がしづらくなります。
7. まとめ
内装リフォームは、部屋の印象を大きく変えられるリフォームです。
最近ではホームセンターなどで壁紙やクッションフロア、フローリング材などが販売されているため手軽にDIYでも実施できるようになりましたが、DIYで行うのはかなりの根気と時間が必要です。
まずはリフォームしたい部分を詳細にリストアップし、信頼できる業者に相談してみましょう。