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アルブル通信・感動エッセイ 2018年

2018年7月号 「みんなで達成する」チームワークこそ日本人の強さ

「みんなで達成する」
チームワークこそ日本人の強さ

 先日、ハワイ出身とのことでフジテレビの番組に「ハワイの専門家」として出演することができました。以前、「徹子の部屋」にゲスト出演させていただいたことがありますが、今回はスタッフとしての参加です。
 そのとき改めて、日本人特有のすごい「連携力」を体験することができました。
 日本人の働き方は、働き蜂やアリなどの組織化された勤勉さに譬えられます。しかしわたしから見ると、日本人の連携力はまるで「チューリップ」のようです。
 チューリップは冬の間ずっと寒さに耐えて、春がくると突然美しく、強く咲きほこります。同じように、日本人の連携力は、イベント当日になると不思議なくらい完璧な美しいハーモニーになるのです。仮にミスがあっても、そのミスをフルに吸収できる「和」があります。

 テレビ番組の収録では、準備会議からタレントさんをタクシーで見送るまでの一連の仕事を、多くのスタッフが役割分担をして行います。今回の番組で改めて感じたのは、それぞれの役割を担うスタッフ同士が繊細な「糸」で結ばれているのだな、ということでした。
 メイクさんにしてもADさんにしても「言わなくても」通じるものがあるのです。
土の中のチューリップの球根から芽が出て、葉が太陽に向かって上がっていくプロセス同様、スタッフの一人ひとりが、番組を成功させようという思いでまとまって進んでいく様子を目の当たりにしました。
 それぞれのスタッフが「無言」の気遣いをもち、お互いに「相手も尽くしている」ことを前提とした仕事ぶりでした。無駄なおしゃべりをせず、お弁当を食べている同僚にそっとお茶を出したり、ちょっとしたジョークを言いながら励ましたり……
とてもSweetな支え合いを拝見できたきがします。
 こういうところこそが日本人の強みの一つであることを、ほとんどの日本人が気づいていないと思います。
 わたしはこれまで、日本以外のイベントやグループワークにたくさん参加してきましたが、日本人がもつような連携力は見たことがありません。
 
 この日本人のチームの連携力は、お互いを信頼していることから生まれているのでしょう。そしてその信頼感は、受けた仕事に対する責任感から生まれているのだと思います。
 わたしは長く日本で仕事をしていて、日本人から「とりあえず仕事を受けて、それからどうするかを考える」などという話を聞いたことがありません。日本人と仕事をしていて感じるのは、「いったん受けたら最後までやる覚悟」です。
 だから、仕事でもボランティアでも友人との約束でも、不安があれば受けません。
 迷惑をかける可能性があると思ったら、最初から受けないのです。
 その代り、引き受けたら、自分がやりたいことを犠牲にしてでも最後まで成し遂げる。そういうスピリットを、日本人はもっています。
 そのスピリットをみんながもっているから、仕事仲間を信頼し、すばらしい連携力を発揮できるのでしょう。

 日本では、いったん引き受けたら「できない」という言葉は通じません。わたしはそんな日本が大好きです。
 そして日本では、「あなたが頑張れば、何でもできます」と言うより、「われわれが頑張ればなんでもできます」と言ったほうがよく通じます。実際に、チームが成果を出すためには、それが現実的な考え方なのです。
 一人で抱えて悩むのではなく、報・連・相を通じて先輩や他のチームメンバーと一緒に軌道修正をしながら、課題を着実に解決していく。
 一人の不安が全員のチャレンジに生まれ変わり、一人でもグルメがみんなのご馳走になる。これがリアルなチームワークです。
 日本では、「I Did It.」より「We Did It.」のほうが重視されるし、みんなが求めます。
 アメリカではあくまでも「I Did It.」を求める気持ちが強く、「We Did It.」は、チームスポーツにあるくらいで仕事面にはほとんど感じません。ボスに認められようとして、「それはわたしがやりました。わたしは成功者です」ということをアピールするのに必死なのです。

 たった一人で達成するのはなく、チーム全体で達成したほうがいい。この考え方を潜在的に身につけていることこそ、日本人の強さだと思います。



日本人が世界に誇れる33のこと  ルネ・ジャーマン 著
≪工事部≫ 渡辺 亨 選

2018年7月号 「みんなで達成する」チームワークこそ日本人の強さ